下田製畳所ブログ

「畳について」 のブログ記事

イグサは健康野菜です!?

前回、イグサは薬草です とお話ししました。

ではイグサにはどんな成分が含まれているのでしょうか?

分析の結果おもに14種類の栄養素が含まれているそうです。

イグサ100gあたり以下の構成となっています。

糖質        11.0g          脂質      0.6g

タンパク質    18.9g          食物繊維   63.0g

ビタミンA     650μg          ビタミンC   7.0㎎

ビタミンE     6.4㎎          カルシュウム  160㎎

マグネシュウム  110㎎         鉄        3.3㎎

亜鉛       3.4㎎           カリウム    2370㎎

クロロフィル   283㎎          ルテオリン   38.8㎎

といった分析結果が出ています。

とくに抗酸化作用のあるクロロフィルやルテオリンといった

物質も含まれているのは驚きました。

イグサを粉末状にして練りこんだイグサ麺や飴などは

見かけたりしますが

今後、イグサを使った健康食品なんかもでてくるかもしれません。

これからイグサは健康野菜と呼ばれるかも??

                                 

 

 

イグサは薬草です。

現代人にとってはイグサは敷物・畳に使われるもの

というイメージがついていますが、

もともとは平安時代以降、薬草として使用されてきました。

日本最古の植物辞典である「本草和名(918年深根輔仁)」にも

薬草としての記載があります。

その中でイグサは「燈心草(とうしんそう)」として記述されています。

イグサを煎じて飲むと感染による炎症を抑え、焼いて灰にしたものを

飲用するとのどの疾患を和らげる効能があるといわれていたようです。

変わったところではイグサを飲むと早く懐妊するなどといった話も

当時の書物の中に書かれていたそうです。

効果のほどはともかく庶民の間にもイグサが薬草としての

効能があることを信じられていました。

ではそのイグサはどのような成分でできているのでしょうか?

                                     つづく

 

 

 

 

イグサは天然のエアコン

 

イグサのスポンジ構造は 夏には湿気を吸い取り

冬には湿気を放出する働きを持っています。

体感温度は湿度によって変化することから

たたみ部屋はフローリングの部屋に比べてすごしやすいと思います。

洋室は冷暖房の普及により、機密性を重視した設計となっているため、

雨天の場合には湿度が15%程度も上昇します。

しかし、和室では5%程度しか上昇しないことがわかっています。

たたみは湿気の多い日本の夏に適した床材なのです。

ある会社が行った研究調査ではイグサの吸湿力を100%とした場合

ポリエステル綿は1%程度、純綿34%、木質ボード9%というような

結果がでました。

100倍もの吸湿性を持っているいぐさを使用したたたみは、

天然のエアコンと呼べるのではないでしょうか。

 

 

 

 

たたみおもての色が青いのは・・。

 

赤色を見ると興奮を覚えるように、人間にとって「色」というものは

精神面で重要な役割を担っています。畳の黄緑、茶黄色は眠気を

催すほどの安心感を与えると言われています。

この緑色のもとになっているのはクロロフィルという成分です。

イグサに限らず植物の緑色を代表する色素です。

クロロフィルは酸性条件下でマグネシュウムイオンが解離して

フェオフィチンという物質に変化します。

畳おもてが年数経過すると茶黄色になっていくのは

クロロフィルが分解するからなのです。

緑色の葉が秋になると紅葉していくのも

青々としたバナナが時間をおくと黄色になるのも同じ原理です。

 

 

 

イ草の抗菌効果

イ草は様々な有害微生物に対して抗菌作用を持っています。

畳の香りからもわかるように、イ草は独特の香りを持つ植物です。

このような独特の香りを持つ植物には、抗菌性を

有するものが多く、たとえばシソの葉、わさび、ショウガ、ニンニクなどがそうです。

古くから香辛料、樹皮、クマザサ、ハーブ類などは

腐敗防止の食材として食生活にとりいれられてきました。

ポリフェノール、ユーカリエキス、月見草エキス、ラクトフェリンなど

天然の抗菌効果のあるものを利用・研究することで

化学合成に頼らない抗菌材が普及していくと思われます。

その一つとしてイ草が加わるのはなかなか興味深い話だと思います。

 

 

 

藺草(いぐさ)について

畳表に使われている藺草(いぐさ)は基本的に

細長い円柱形をしていて長さは70~160センチになります。

ほかの植物と比べて特徴的なのは中心の髄の部分が

多孔構造(スポンジ状)になっているところです。

これにより畳の弾力性、吸放出性、吸音性、有毒ガス・有害物質の吸着性など

多くの優れた機能を生み出す決め手になっています。

近年、高齢化が進み家庭内での転倒事故が増えています。

フローリングの上で転倒するのと畳の上で転倒するのでは

明らかにけがの程度が変わってくると思われます。

また子育て中の家庭でも弾力性に富んだ畳のほうが

赤ちゃんにもやさしいですし、転落の可能性があるベッドよりも

畳の上に敷いた布団のほうが安全ではないでしょうか?

最近はフローリングの上に薄畳を敷いてほしいとの依頼が

多くなってきましたが、和洋どちらにも使えて

それもいいかなと思います。

 

 

 

 

 

畳のはじまり その弐

 

安土桃山時代から江戸時代へ移ると、建物は書院作りへと

変化してきました。日本独特の「正座」が行われるように

なったのもこの頃と言われています。

また、江戸中期には畳の管理をする「御畳奉行」(おたたみぶぎょう)という

役職がつくられるほど武家、特に将軍や大名にとっては大事なことのようでした。

そして、江戸時代後期には畳の職人制が確立されました。

大きな町では江戸時代後期より普及していた畳ですが、

農村部や小さな集落などに普及し始めたのは

明治時代以降のようです。

畳の歴史は1300年以上もありますが

一般の家庭に普及してきたのはここ100年ほどの事のようです。

そういえば昭和30年代頃からうちに来ていた東北出の

職人さんの実家には畳はなかったそうです。

当店も大和で50年以上営業していますので

結構頑張っているほうですよね。(^-^)

 

 

 

畳のはじまり その壱

ブログの内容についていつも何を書いたらいいのやら

考えることも多いのですが、

これからは畳の歴史やイグサの効能などもご紹介していきたいと思います。

一回目はまず 畳の歴史あたりからはじめたいと思います。

 

畳のはじまり その壱

「たたみ」という言葉は大変古いもので、「古事記」の中に見ることができます。

藺草(イグサ)を敷物として用いられ始めたのは、奈良時代からと言われています。

その当時はゴザを重ねて座具や寝具として使っていたようです。

この頃はまだ貴重なものだったので、身分の高い人だけが使用できました。

また、身分によって縁(へり)の生地や色が定められていました。

その後、鎌倉・室町時代にかけて書院造りが完成すると

武家屋敷にもたたみが使われるようになっていきました。

それまでは座具や寝具として使っていたものが

現在のように床材として使われるようになりました。